‣ 海外FXのスワップポイントってなに?
‣ スワップポイントってプラスになったりマイナスになったりするの?
‣ スワップポイントはどうやって計算するの?
海外FXでトレードをしている方は、スワップポイントに関する知識を正確に理解しておかなければなりません。
1日の取引時間が終わるタイミングで付与されるスワップポイントは、通貨ペアの売買による差益とは別に存在するFXトレードの収益源です。
ただし、売買によって損失が発生する可能性もあるのと同じく、スワップポイントに関しても収益だけでなく損失が発生することもありますので注意が必要です。
これから海外FXで口座開設をする初心者の方のために、スワップポイントの仕組みやメリット、デメリット、そして付与されるタイミングなどについて解説します。
コロナウィルスによる感染が拡大した2020年春以降、世界経済が急速に冷え込んでしまったことで、スワップポイントによる収益は減る傾向にあります。 |
・FX取引のスワップポイントの仕組み
・海外FXならではのスワップポイントの注意点
・海外FXのスワップポイントのメリットとデメリット
・海外FXのスワップポイントの確認方法
海外FXのスワップポイントとは

スワップポイントは、通貨を発行する国の金利差によって発生するFXトレードの金利収入で、毎日の取引時間の終了ごとに付与されます。
例えば、A国で銀行金利が10%、B国では1%である場合には、A国とB国の通貨ペアを保有することによって金利差である9%分のスワップポイントが発生します。
スワップポイントには、プラスとマイナスがあり、A国の通貨を持つポジションであれば9%分のスワップポイントが得られますが、B国の通貨を持つポジションの場合には9%分のマイナスとなります。
一般的に金利は「年利」で表されますので、例のように9%分の金利差があったとしても1日の取引ごとに提供されるスワップポイントは「365分の1」相当です。
海外FXのスワップポイントのメリット
スワップポイントは、ポジションを持ち続けている限り、毎日ずっと発生するものですので、売買のようなリスクが無く収益を出せることが大きなメリットです。
ベテランのFXトレーダーのなかにはスワップポイントを狙うことで、常にチャートを見続けることなく毎日の金利収入によって安定した収益を上げている方もいます。
通貨ペアの売買とは異なり、長期間ずっとポジションを持ち続けることができますので、取引回数が少なく、取引手数料が発生する口座タイプでは手数料の節約となります。
慌ただしい売買を繰り返さなくても良いことが、スワップポイントの大きなメリットです。
海外FXのスワップポイントのデメリット
スワップポイントはトレーダーにとって非常に有利な仕組みですが、やはりデメリットもあります。
為替相場の流れによっては、スワップポイントがマイナスになる通貨ペアのポジションを持たざるを得ないことがあり、この場合にはスワップポイント分の損失が毎日発生してしまいます。
チャートがあまり大きく動かず、決済できないままで日をまたいでしまうとスワップポイントによる損失が積み重なってしまうリスクがあります。
海外FXのスワップポイントの注意点
海外FXを始めたばかりの初心者の方にとっては、スワップポイントは少し理解が難しいものです。
このため、スワップポイントについて誤解されるケースがあります。
・どちらもマイナスになることがある
・スワップポイント付与は日本時間ではない
スワップポイントについて注意するべき2つの点について詳しく説明します。
どちらもマイナスになることがある

スワップポイントは2ヵ国の金利差によって生じるものですので、基本的にはどちらかがプラスで、もう一方がマイナスになるものです。
しかし、毎日の取引時間の終了時点でスワップポイントの計算と付与を行う海外FX業者では、この事務手続きのためのコストをユーザーから徴収します。
このため、本来であればプラスとマイナスになるはずのスワップポイントが、どちらの通貨ペアのポジションでもマイナスになってしまうことがあります。
特に、世界経済が落ち込んでしまい各国で低金利政策がとられている時期には、2ヵ国の金利差がほぼ無くなってしまいますので、事務手続きにかかるコストによって両方のスワップポイントがマイナスになることが多いです
スワップポイント付与は日本時間ではない
毎日の取引終了時間に付与されるスワップポイントですが、海外FXでは日本時間を採用していませんので、付与されるタイミングは日本時間の24時ではありません。
多くの海外FX業者が採用している時間帯は、ヨーロッパ時間に相当するもので、日本では明け方の午前6時(あるいは7時)となります。
この取引が終了してスワップポイントが付与される直前の時間帯には、スワップポイントがマイナスになるポジションが一斉に決済されることが多く、チャートが激しく動くことも珍しくありません。
このため、海外FX業者の中には、この時間帯は危険だとユーザーに告知し、取引を控えるように警告を発しています。
海外FXのスワップポイントの確認方法
日々変化するスワップポイントを確認する方法としては、取引プラットフォームのMT4やMT5で確認する方法と、海外FX業者の公式サイトで見る方法があります。
メタトレーダーでのスワップポイントの確認方法
海外FX業者が数多く採用している取引プラットフォームのメタトレーダー(MT4やMT5)で、スワップポイントを確認することができます。
MT4の画面左側に並んでいる通貨ペアの気配一覧の箇所で右クリックをして、メニューから「通貨ペア一覧」を選択します。

開いたウィンドウの中からスワップポイントを知りたい通貨ペアを選択してから「設定」ボタンを押してください

選択した通貨ペアに関する情報の中に「スワップロング」と「スワップショート」という項目があります。

スワップロングとは通貨ペアを買いポジション保有している際に発生するスワップポイントで、スワップショートは逆に売りポジションに対するスワップポイントを表しています。
海外FX業者の公式サイトでチェックする方法
それぞれの海外FX業者ごとに表記方法が異なりますが、公式サイト内でスワップポイントを表示しているケースが多いです。
例えばXM Trading(エックスエム)では、スワップポイントの計算機をサイトで公開しており、アカウントを持っていない方でも自由に使用することができます。

各通貨ペアのスワップポイントが一覧で表示されている場合には、どの通貨ペアのポジションが有利なのかを見比べることができますので非常に便利です。
海外FXのスワップポイントに関する良くある質問
海外FXのスワップポイントについて当サイトに寄せられた質問をご紹介します。
一般的にスワップポイントは、海外FXの口座残高に直接加算されます。また、スワップポイントがマイナスの場合には、口座残高からスワップポイントもマイナス分が差し引かれます。
このため、スワップポイントの付与や差し引きによって、証拠金維持率が変化します。スワップポイントがマイナスになるポジションを持っている場合には、取引時間の終了時点で口座残高が減ってしまいますので、口座残高には余裕を持って投資資金を入れておくようにしてください。
スワップポイントは、通貨を発行する国々の金利をもとに決定しているものですが、海外FX業者ごとに独自の算出方法を用いています。多くの業者で似たようなスワップポイントを提示していますが、時には他社とは大きく異なるポイントを設定する業者もあります。
それぞれの海外FX業者ごとに得意な通貨ペアのスワップポイントを好条件に設定するという傾向がありますので、ご自身がメインで取引されている通貨ペアのスワップポイントに注目して業者を見比べてみると、有利な業者が見つかるかもしれません。